医療保険の仕組みの秘密:なぜ保険会社だけが儲かるのか2

入門編!

どうも、やすやすです。

やすやす
やすやす

僕は保険関連会社の入社9年目マンです!

が、保険会社が異常に儲かる現状のシステムに疑問を持っています。

この謎の仕組みについて、僕のわかる範囲で情報提供しています〜

さて前回から、いよいよ医療保険の中身にツッコんでいます。

ざっとおさらいになりますが、日本では医療費の補償に関しては国民健康保険がかなり強力な制度を持っているので、医療保障はそれをちょっと補うくらいのものとして登場しました。

「入院中の実費の部分=保険適応にならない部分」を金銭的に補助する保険だったのです。

ひよこさん
ひよこさん

「病気」に対する保険かと思ってたけど、よくよく聞いたら「入院」に対する保険なんやな〜。全然知らんかったわ。

やすやす
やすやす

なんかイメージが先行しててわかりにくいですよね〜。「医療保険」ではなくて「入院・手術保険」とかにした方がいいと思いますよね。

入院の可能性はどのくらい?

さて、あなたは今どのくらいの規模の会社に勤めておられますでしょうか?

その職場のどのくらいの割合の人が入院していますか?

ちなみに、僕の職場では30人くらいが勤めていますが、入院者はいません。

ひよこさん
ひよこさん

いやいや!サンプルが少なすぎるやろ!

やすやす
やすやす

その通りですね笑

では厚生労働省のまとめをみてみましょう。

厚生労働省のまとめ(患者調査の概況、平成29年)によると、人口1億2千万人に対し、入院者は130万人、大体100人に1人は入院している計算になります。

その入院者のうち、実は96万人が65歳以上です。現役世代の入院患者は全体の約1/4なのです。

ひよこさん
ひよこさん

身近な職場とかやと400人に1人くらい入院者がおるような感じか?

やすやす
やすやす

そう考えて良いと思います。

ひよこさんは実感としてはどう思いますか?

ひよこさん
ひよこさん

亡くなる人(10万人に55人:30代男性)よりは入院する人の方がかなり多いと思ってたけど、そんなに大きく変わらんのやなあ。(入院者は10万人に250人程度)

やすやす
やすやす

実はそうなんですよね。現役世代の入院数はここ20年で半減していることもあって、入院者って決して多くはないんです。

入院の確率って意外なほど低いんですよ。

入院期間はどのくらい?

さて、入院する可能性そのものが結構低いことがわかったところで、一度入院するとどのくらい入院するのかが気になるところです。

おさらいになりますが、国民健康保険では差額ベッド代と食費が高額医療費制度で保障されないのが不安の種でした。

入院が長期間になってしまうと保障されない部分が拡大してしまう気がしますよね。

ひよこさん
ひよこさん

入院自体が低確率でも、長期入院の可能性が高いならやっぱり費用が多額になりそうやもんな!

やすやす
やすやす

その通りです!発生する確率が低くても、費用が莫大にかかるならやっぱり保険で備えておきたいですもんね。

ではみてみましょう。

以下は厚生労働省の調べで、年齢別の平均入院期間です。

入院日数全年齢0~14歳15~34歳35~64歳65歳以上75歳以上
平均日数(日)29.37.411.121.927.643.6
患者調査の概況2017より

全ての入院者を平均すると29日くらい入院していることになりますが、やはり高齢者の方が入院期間が長くなるので、現役世代では20日前後が平均ということができそうです。

ひよこさん
ひよこさん

やっぱり一度入院ともなると結構長く入院するもんなんやなあ。

やすやす
やすやす

そうですね〜。

ただ、数字のマジックと言いますか、「平均」は20日前後でも、半数以上は14日未満であることもわかっていますよ。

ひよこさん
ひよこさん

なになになに?!

「平均」って「普通」ってことじゃないんか?

やすやす
やすやす

平均って、単純な割り算なので大きい数字に影響されやすいんですよ。

「普通」って意味では「大多数の人」の状況が知りたくありませんか?

ひよこさん
ひよこさん

それを早よ言わんかい!

患者調査の概況2017
やすやす
やすやす

ね?7〜8割の人は14日以内に退院していることがわかりますね。

ということは?

現役世代の入院の確率は非常に低く、しかも入院しても多くの場合14日以内に退院できそうであることがわかりました。

もし一人で使える個室に入って、1日あたり7000円の差額ベッド代を払ってもせいぜい98,000円で済んでしまいます。ましてや4人部屋なら1日あたり2500円なので30,000円ほどになるでしょう。

その費用を保険で備える意味があるのでしょうか?

毎月定額で貯金したらそれ以上の備えができそうではないですか?

ひよこさん
ひよこさん

う、、。痛いところを・・。

わしの医療保険、入院日額1万円に特約モリモリで月額結構高いねん・・

やすやす
やすやす

入院日額1万円欲しさに、毎月何千円も払っているのは正直しんどいですよね〜。

入院しなかったらただの無駄金ですしね。

ひよこさん
ひよこさん

ううう・・・。刺さる、、言葉が、刺さる・・。

やすやす
やすやす

しかも実はこの「差額ベッド代」には、費用をゼロにする裏ワザがあります。

ひよこさん
ひよこさん

はあ?

差額ベッド代はゼロにできる

実はずっと話題に上っている「差額ベッド代」ですが、これは患者さんの同意がないと病院側は請求できません。

つまり、病院側から「差額ベッド代を払って貰えば、ちょっといいお部屋を用意しますがどうしますか?」と確認されたら、「差額ベッド代のかからないお部屋にしてください」と答えると、必ず差額ベッド代のかからないお部屋で入院できます。

ひよこさん
ひよこさん

いやいや、でもめっちゃ汚い部屋とかやったらどうすんねん。

病気的に部屋の環境が重要な場合もあるやんか。

やすやす
やすやす

医師が必要と判断した場合、差額ベッド代を支払わなくても1人部屋に割り当てられることなどもあるようですよ。あくまでも「患者の希望で」いい部屋を割り当てられた場合に、差額ベッド代が発生することになっています。

ひよこさん
ひよこさん

実際に入る部屋が、本来は差額ベッド代が発生するハズの部屋でもそうなんか?

やすやす
やすやす

そうなんです。医師が必要と判断した場合にはそのお部屋込みで保険の範囲の治療とみなされるそうです。「患者さんが希望していい部屋に入る」場合を、保険外治療として扱うそうです。

ひよこさん
ひよこさん

ええええ〜?!

なんか大前提が大きく揺らいだけど?

やすやす
やすやす

ですよね笑。

僕自身も調べていてびっくりしました。

医療保険はまさに、金銭的な不安を煽って加入させているぼったくり保険としか言いようがないのです。

「差額ベッド代」は本来、贅沢品だったということです。お金に余裕がある人が、入院中も快適に過ごすために払う代金で、治療に必要なものは全て保険適用になるのです。

入院中に贅沢するために、保険に加入する必要がありますか?

絶対に必要ありません。

手術一時金はどうか

ひよこさん
ひよこさん

入院日額補償については贅沢品なのはわかったけど、手術一時金はどうなんや?

なんか少しはお得なんじゃないんか?

やすやす
やすやす

残念ですが、医療保険にくっついている特約は全て、入院日額補償よりもひどい内容になっております・・・。

ひよこさん
ひよこさん

ひええ〜

まずはそもそも医師が必要と判断した手術は国民健康保険の範囲になるので、自己負担は3割で済みます。

さらに、3割負担でも高額な場合は高額医療費制度が使えるので、どんなに高額な手術でもひと月あたりの自己負担分は上限があります。(年収によって上限は変動します。こちらを参考に)

たぶん、こういう事情を保険会社はわかっているので、手術一時金は(手術の内容によりますが)高くても10~20万円、安いものだと3~5万円程度の設定になっています。

さて、高額医療費制度を利用して、月額9万円で入院できるところ、10万円の手術一時金がもらえれば実質無料で入院できるから安心だ!と思ったそこのあなた。

その安心のために毎月どのくらいの費用をかけているのか、を意識してみませんか?

今時の医療保険だと、手術一時金はオプションであることが多いと思いますが、そのオプションを外した時の差額が手術一時金のために払っている費用ということになりますよね。毎月1000円前後、かかっていると思います。

10万円の給付をもらうのにひと月あたり1000円の支払いをする。この契約で得をするためには8年に一度手術を受け続ける必要があります。

もっと恐ろしいことに、おそらく8年後にはひと月あたりの医療保険の掛け金が上昇していることでしょう。そうなったらこれ以上のペースで手術を受ける必要があります。

もうお分かりですね。割に合いません。

ひよこさん
ひよこさん

なんかどんどん凹んできた・・・

やすやす
やすやす

だめ押しで先進医療特約についても考えておきましょう。

先進医療特約はお得か?

ひよこさん
ひよこさん

先進医療特約もいらんのか?

もうやめてくれ〜

やすやす
やすやす

不要です!笑

先進医療特約が欲しいと思ったら医療保険に入らないといけなくなりますからね。医療保険地獄から抜け出すためには先進医療についても知っておきましょう。

先進医療特約とは、その名の通り「先進医療を受けたときに支払われる保険」で、多くの医療保険で毎月100円程度上乗せすると付加できます。しかも、たった100円しか払わないのに、最大2000万円とか1000万円までの費用を補償してくれます。

ひよこさん
ひよこさん

ほら!すごいやん!お得そうやん!

やすやす
やすやす

この部分だけ見るとすごいですよね。

実際、先進医療を受けた人にとっては多分お得だったと思います。

ひよこさん
ひよこさん

ほらそうやろ!

何が不満やねん!なんで先進医療特約ちゃんをいじめるねん!

やすやす
やすやす

先進医療そのものに疑問があるんです。

正確にいうと、保険適応になっていない先進医療に疑問があるのです。

先進医療とは、「厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、保険給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養」(厚生労働省ホームページより)と定義されています。

噛み砕くと、先進医療は

①保険適用にするべきか迷う医療技術である

効果を慎重に検討するため、指定した医療機関でしか受けることができない

という性質を持っているのです。

①についてもっとぶっちゃけてしまえば、効果があるのかないのかはっきりしない医療であるということです。

「先進医療」の指定を受けている治療法は2021年5月現在で84種類ありますが、実際に行われた先進医療は重粒子線治療、陽子線治療、多焦点眼内レンズ、前眼部三次元画像解析の4つの技術で9割を占めます。

このうち、眼前部三次元画像解析は検査方法であり、費用も約3500円ですのでちょっと脇に置いておきます。

多焦点眼内レンズは白内障に用いられる治療法で、保険適用になる単焦点眼内レンズに比べて、近くも遠くも見えて少し便利なようです。費用は両目で約60万円。単焦点レンズでも目が見えるようになるので問題ないのですが、多焦点レンズの方が贅沢な治療法なんですね。歯科治療で、銀歯なら保険適用だけどセラミックは自己負担となるのに似ています。

最後に重粒子線と陽子線による治療ですが、こちらの費用は約300万円です。先進医療特約をつけておきたい!という気持ちはこの二つの治療法が原因と言って間違いないです。がんにかかったときに、重粒子線とか陽子線治療を受けたいのに値段が高すぎる!という内容の資料とかがよく配布されていますよね。

月々100円程度で重粒子線や陽子線治療が受けられるなら安いものだと思う方も多いと思います。

でもちょっと待ってください。

本当に効果のある重粒子線治療や陽子線治療はすでに保険適用されています。(前立腺がん、骨軟部腫瘍、頭頸部悪性腫瘍、小児腫瘍の4つが保険適応です)

その他の部位への治療には保険適応されていませんが、これはもちろん効果に疑問があるからです

たった一つしかない自分や家族の体で、人体実験のような治療をしたい人はどれほどいるのでしょうか?あんまりいないと思います。

また、②の問題点は、先進医療技術は提供できる医療機関が限られており、すごく遠い病院に通院しないと受けることができないという点です

民間医療保険で治療費は実費負担してもらえるかも知れないですが、通院のための交通費は余計な負担にはならないでしょうか?普通のX線治療でも効果があるガンにわざわざ陽子線や重粒子線を当てるためにその病院に通いますか?

このように、先進医療そのものに①効果が不明、②提供している病院が少数、という2つの問題点があります。

これは僕の意見ですが、先進医療をわざわざ進んで受ける必要は今のところないと思います。

民間医療保険の先進医療特約そのものは少ない金額でつけられるオプションですが、そもそも民間医療保険に加入しないとオプションはつけられないですからね。先進医療特約にメリットがあると思っているから医療保険に加入する人もいると思います。

でも、先進医療特約も、必要ないです。

まとめ!

以上、かなり多角的に医療保険の仕組みについて考えてみました。

長い記事になってしまったのでおさらいすると、このようになります!

今回のおさらい
  • 入院の確率は本当に低い→ 医療保険はもらいにくい
  • 入院日数は短縮してきている→ もらえる金額も少ない
  • 差額ベッド代はなくせる→ 病院に申し出ると差額ベッド代がかからない部屋に入れる
  • 手術一時金は不要→ 8年に1度手術を受け続ける人以外は貯金で対応できる
  • 先進医療はいらない→ そもそも効果がはっきりしない。

入っておくとなんとなく安心かなと思っていた方も、ここまで読んでもらえると考え方が変わるのではないかなと思います。

日本では本当に医療保険の加入率も金額も大きいです。人によっては1万円以上医療保険に加入しているのではないでしょうか。

でも、その掛金のほとんどが保険会社に留まるだけで、保険加入者には還元されていません。

この事実を知れば、毎月保険の掛金を払うより、自分で貯金を増やしていく方が安心できると思いませんか?多くの人は入院しないし、入院したとしてもかかる費用は限定的です。退院したらまた貯金再開できるのです。

今回の記事はかなり気合が入ったのでちょっと長くなってしまいました。

ではまた、次回も一緒に考えていきましょう。

よろしくお願いします。

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